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草舟 on Earth

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「なまえのない新聞」連載記事 忘備録

2018年より連載させていただいている、旧知のあぱっちさんが30年以上発刊し続けている老舗のミニコミ新聞とでもいうのか、とにかくロングラン紙媒体の「なまえのない新聞」。

隔月で、現在9回目の原稿を書いていますが、その一回目からを少しずつここにアップして忘備録がわりにしたいと想います。
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草文明の日々序

名前のない新聞 連載記事1
2018.10

【 草文明の日々 序 】 ー草と海と馬の物語ー    矢谷左知子

                                

今号から連載させていただくことになりました。あぱっちとは88のいのちの祭り以来、お互い東京に居たころから30年来のお付き合い、とはいえ、その間これまで会ったのは数えるほどですし、最後に会ったのは20年近く前かもしれません。
彼が八丈島に住んでいる頃、不在中の犬猫シッターで何度か訪島しました。不在中ですので、もちろんのことすれ違い。あのころのいとしい犬猫たちも天国に行ってしまって幾年、、の今年になって、久々の連絡を受け原稿を書かせていただくこととなりました。

私はというと、長い月日を野生の草と生きてきましたが、なかなかご説明し難く、少しずつ書かせていただく中で、なんとなくわかっていただけたらと思っています。
表題の「草文明」とは、私の造語で、長年にわたって草から教えてもらった、人の在り方をイメージしたものです。
草とのやりとりで土台を造ってもらったその上に、この10年は期せずして海と出会い、海と同化し、一年前からは馬が降って来て、馬と出会うこととなり、それらすべてにある根源的な同質性と、丸ごと全霊で関わりながら今を生きています。
草と海と馬は、自分の命とは切り離せないものというのもよくよく解ってきた、そんな日々、草や虫や、周りの生き物たちから教えてもらってきたことを、トボトボと書かせていただこうかと思っています。
今回は、去年の夏の海亀との邂逅から知らされた、この世界の物語です。

《海亀からの伝言》ー鯨から馬へー

激しい季節の夏も終わりました。
夏はなるべく海の下に居ます。身一つの素潜りです。泳ぐよりは潜る。完全に海の中で過ごします。その時に海中で受け取る全き調和のことについては、また別の機会として。
今回は海亀との夏の一夜のお話です。

海の目の前の山の中に住んでいます。家の前の急傾斜の山道を駆け下りるとすぐに海。
今年もよく潜りました。
海亀が来てくれたのは去年の夏のことです。
その夜はビーチの人影のない暗い場所で茣蓙を敷き、友人たちとゆったりと過ごしていたところ、のっそりと波に乗って現れた黒影、、一瞬ぎょぎょ、としましたが、すぐに海亀だ、とわかりました。亀はすぐそばをゆっくりと横切り、あるところで止まると前脚で砂をかき分け穴を掘り始めました。産卵です。息を潜めそっと様子を伺い、少しずつ近寄り目の前でゆっくりと卵が産み落とされるのを見せてもらいました。しだいに夜は更け、皆帰り、浜には海亀と私の二人だけ。
いつまで続くのかわからない、この産卵立会いに、亀の横で寝そべりながら、時々亀に話しかけながら、時折亀から砂をかけられながら、星を見上げて過ごしました。
穏やかで満たされた時間、ふだん有り得ない状況にも関わらず、淡々と、なにか当たり前の日々のよう。うちの猫と一緒にいるのと変わらない感じでもあり、ただ愛おしく大切でした。その夜は産卵に最後まで立会い、亀が海に還っていくまでの砂浜も、横に並んで一歩一歩、一緒に歩き、頭をなで、真っ暗な海に亀と共に入って見送りました。

私は今、沖縄宮古島の在来馬、宮古馬のことで活動しています。海亀には、「お馬から聞いて来たの?」と尋ねました。答えはわかりません。でも、亀が来てくれ、ひととき共に過ごすのを許してくれたこの体験の意味は後日わかったように思いました。
私の妄想ですが。
この10年ほどは海に魅せられ、 海水の中では鯨に挨拶をしていました。去年から馬の問題がなぜか私のところに来て、今お馬のことばかりやっていますが、そんな中、面白いことを聞きました。鯨たちが海でしている大事な仕事、海の守護、それと同じ仕事を陸で担当しているのは馬、馬たちが陸の守護をしている、と。
そこに亀。海と陸を行き来するもの。
海の情報を鯨から馬へ、陸の情報を馬から鯨へ、それを亀が仲立ちし、伝言を人経由で繋ぎ、陸と海の情報を交換する。そういうことだったのではないか、と。
神話のような、鯨ー亀ー馬、というルートがあるのかもしれない、生命潮流の大きな歯車を垣間見たような、それを体現させてもらったこの夏、では、その大きなサイクルの中でのヒトとしての役割、大事な仕事とは、、いよいよそこを意識させられていきます。
草・海・馬の物語、たゆたいながら次回へ続きます。


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毎月、草の手仕事講座、たまに草海講座、草馬講座をしています

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沖縄宮古島の在来馬宮古馬の現況をお知らせしています

* きょうのオマケ ー蟻食洗機ー *
うっかり残り物を出しっぱなしにしておくと食器に蟻が群がっていることがありますね。私はそういうときは、邪魔にならないところにそっと置いておきます。汚れが詰まったザルなどはあえて一晩外に置いておくことも。そうすると、あら、キレイ、翌朝にはピカピカに。小さな虫たち、みんなに手伝ってもらって簡単に洗いもの。



  1. 2020/02/05(水) 11:53:47|
  2. 「名前のない新聞」連載